カテゴリー別アーカイブ: 肛門科

痔ろう~飲酒する男性は特に要注意

もう10月も末となり、明日から11月が始まります。 そして、少しすると忘年会、新年会が控えていますね。 今回は、なってしまうとあとでとって~~~~~~も後悔する、痔ろうについてお話します。 そもそも肛門の病気は、 いぼ痔、きれ痔、痔ろうなど、いずれも痔とつくので混同しがちなのですが、今回はこの中の痔ろうです。 図1 もともと、図1のような肛門腺という管が8つほどあるといわれています。ここに細菌が入り込んでしまうことによって、図2のような肛門周囲膿瘍といわれる状態になります。飲酒すると便がゆるくなりやすい方が多く、ゆるい便が肛門腺に入っていきやすいと考えられます。 図2 男性はいきむときの圧力も大きく、肛門腺の大きさも大きいため、細菌が入りやすいと予想されます。 図3 図3のように肛門周囲膿瘍の状態で、医師が切開するか自然に破れるなどして、排膿(うみが出ること)されます。十分に排膿されると、図4のような痔ろう(痔瘻、瘻は管という意味)という管になります。 図4 痔ろうになってしまうと痛みはなく、治ったかのように思いますが、膿の管なので爆弾と同じです。 すなわち、いつ腫れてくるかわかりません。また、10年以上の長期にわたって放置しておくと、まれに痔ろう癌になることもあります。したがって、痔ろうは手術して治さなければなりません。   ちなみに、肛門周囲膿瘍になった場合の手術(切開して排膿する)は、肛門科でもっとも痛い手術です。もちろん、麻酔をして行いますが、膿がたまって炎症を起こしているところに麻酔を注射しても薬理学的に効かないのです。 最初に、あとでとっても後悔すると書いた理由はそのためです。。   便がゆるくなるくらいの飲酒は控えましょう! ↓↓↓↓↓こちらに「いいね!」や「+1」、「ツイート」などお願いします!

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腹部の手術を受けたことがある方へ ~特に鍋物の時期は要注意

今回も昨年の同じ時期に私のFBのノートに書いたものです。意外とみなさんご存知でない方が多かったですね。   盲腸(急性虫垂炎)、胆石症、帝王切開、胃がん、大腸がん、卵巣嚢腫など、腹部の手術をうけたことがある方は、腸と腸が癒着していたり、腸と腹壁が癒着していたりします。多かれ少なかれ必ず癒着します。     急性虫垂炎の手術を受け、ほんの小さい傷しかない人でも、数十年後に急に腸閉塞になったりすることもあります。   これは、腸管は絶えず動いているので、たまたま今までとは違う狭いスペースに入り込んだりすると、腸管自体を圧迫して通りが悪くなることになります。ここに運悪く消化の悪いものを食べていたりすると、詰まってしまい、腸閉塞になるわけです。   食べ物の通り道は口から肛門まで1本道ですから、腸閉塞になると詰まってしまって、場合によっては、のたうちまわるほどの痛みになります。   救急車でそのような患者さんが運ばれた場合、点滴のみで絶飲食になり、鼻からチューブをいれっぱなしで、たまっている消化液などを排出して、保存的に経過をみますが、奏功しない場合は、開腹手術になります。   このとき、出てくるものは大体、海草類やこんにゃく類ですね。消化しないで狭いところに詰まっています。 これからの鍋の時期は要注意なんです。糸こんにゃくとか、わかめとか。。。   腹部手術を受けたことのある方は、海藻類、こんにゃく類はやめておきましょう。 ↓↓↓↓↓こちらに「いいね!」や「+1」、「ツイート」などお願いします!

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便秘の方へ ~柿とカフェインは要注意!!

昨年の同じ時期に、Facebookの個人のノートに書いたことですが、そろそろまた注意しないといけない時期になりました。 水をとることにより便に水を与え、便をやわらかくし、また体を動かすことで腸の動きを助けることになります。   しかし、寒い時期になってくると、どうしても水分摂取量が減り、体を動かす機会も減ることが多いため、便秘(注)になりやすくなる人が増えます。 (夏場は夏場で発汗などで水分がとられて便秘になる人もいますが。。)     そこで、当院ではよく水をとり、野菜や果物、ヨーグルトなどの乳酸菌を摂るようにお勧めします。   ここで、水と書きましたが、水分ではありません。水分摂っているが便が芳しくないという人によくよく聞くと、コーヒー、紅茶、緑茶などよく摂っているという人がいます。カフェインは利尿作用があり、尿で水が出て行くため便にいく水が不足しますので、朝1杯くらいにしてください。   水、麦茶、野菜ジュース、豆乳、牛乳などにしてください。   さらに、緑茶にはカフェインのほか、タンニンという便を硬くする成分が入っています。。   このタンニンは柿にもはいっており、渋味の成分でもあります。甘い柿や干し柿にするとタンニンの効果はなくなるようですが、ひどい便秘の人にはお勧めしていません。     柿、カフェインに気をつけましょう!     (注)便秘とは、いろいろなところで定義されていますが、当院の見解はご老人で食べる量が少ない等でない限り、毎日食べるわけですから、毎日でること。さらに毎日出ていても肛門が切れるくらい硬い便は便秘です。理想の便は、肛門にトラブルがない場合、指2本かそれ以下の太さで、つながる便です。コロコロ便はよろしくありません。 ↓↓↓↓↓こちらに「いいね!」や「+1」、「ツイート」などお願いします!

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当院肛門科の最近の外来

台風一過、気温も下がってきてましたね。冷えてくると血行も悪くなりがちです。当科で最近多い病気を紹介します。 基礎知識として、いぼ痔とは、静脈が大きくなったものです。簡単に言うと肛門の外にあるものを外痔核、内側にあるものを内痔核といいます。内痔核が出てきて、手で戻すような状態になる(脱肛)と、一般的には手術を勧められます。 最近多いのが、外痔核に血のかたまりができて腫れる血栓性外痔核です。 これは急にできるのが特徴です。大きな理由は2つ。1つめは、飲酒、発汗、下痢等で脱水状態にあると血液の濃度が濃くなり、血のかたまりができやすいこと。2つめは、長時間座ったままであったり、排便やスポーツ(ゴルフ、テニス等)でいきんだりすることによって血液の流れが止まるとできやすくなると考えられます。 対処法としては、アルコール、カフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶等)は利尿作用があるので避けて、水、麦茶等をこまめにとることが大事です。また1時間座ったら5分立ってみるなどの工夫が必要です。 私の医院では、血栓性外痔核はよっぽど痛いときくらいしか、手術しません。血のかたまりですから、上記のことを守っていればいずれ吸収されてなくなるからです。ただ、早い人で4週間、長いと2ヶ月経っても残っていることがありますが、いずれなくなります。また、痛いのはせいぜい1週間以内ということが多いです。 現在、ネコっていいね!倶楽部ならびにイヌっていいね!倶楽部の公式サイトを作成中です。9月末には、公表できればと考えています。 このブログ、内田千秋.comも近いうちにいずれ仕様変更を考えています。ある市販のソフトを使ってこのブログは書いていますが、Facebookとの連動を考えると制限があるので、他の方法にします。 2011.9.26 (ブログ切り替えにともない、2011.9.26分の再掲です。)

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